私は たった 10歳だった。
転校したばかり。 転校生だというだけで
いじめられて。
両親は 夫婦喧嘩ばかり。
家に帰れば
イライラ 情緒不安定な 姉と二人きり。
いつ 姉が 沸点に達するのか わからず
ビクビクしてばかり。
その 私の そわそわが 姉にも
伝わっていたのだろう。
私と姉は いつも 緊張状態だった。
私は たった 10歳だった。
転校したばかり。 転校生だというだけで
いじめられて。
両親は 夫婦喧嘩ばかり。
家に帰れば
イライラ 情緒不安定な 姉と二人きり。
いつ 姉が 沸点に達するのか わからず
ビクビクしてばかり。
その 私の そわそわが 姉にも
伝わっていたのだろう。
私と姉は いつも 緊張状態だった。
姉に散々殴られて 私は 鼻血をだす。
それを見て 姉は 慌てる。もうすぐ
両親が帰ってくるから。
私の うなじをガンガン殴って 鼻血を止めようとする。
いつまでも 泣いてんじゃねえ!
顔 洗ってこい! と また 怒鳴り始める。
帰宅した両親は ただことではない雰囲気を
流石に 察するであろう なにか あったのか
と 私に聞く。 顔をあらったところで
涙の跡は 消せないのだから。
なにかあったの? 母の声に 姉は。
テーブルの向こうから ぎいっと
睨みつけ 何も言うな と 伝えるのだ。
私は 何もないよ
と あからさまな嘘をつく。
私は 嘘に 慣れていった。
なぜ 姉が 慌てるのかというと。
両親が 仕事から 帰ってくるからだ。
泣き顔の 私を見たら 両親に何を言われるか
それが 姉は 恐ろしかったのだろう。
怖くて 痛くて 何を言っても
甘えてんじゃねえぞ! と怒り狂う姉の前で
私は 途方に暮れていた。
そして 姉は.
いつまでも 泣いてんじゃねえ!
泣き顔 見せてんじゃねえぞ!
顔 洗ってこい!
と 怒鳴るのだ。
何回か 同じ経験を積んで 私は。
姉のこの言葉で かなり ホッとする。
もうすぐ 両親が帰ってくる。
姉に殴られるこの時間は かなり 辛く
痛く 悲しく 永遠に思えるのだが、
顔 洗ってこい!
という姉の言葉で、 救われるのだ。
いや。
それよりも ずっと前の 姉の言葉
足踏ん張れ❗️
歯 食いしばれ!
お前の根性叩き直してやる!
で かなり ホッとしていたかもしれない。
殴られるのは もちろん 痛いけれど。
私のことを 微に入り細に入り 文句をつけて
けっして 言い訳を許さず ただ 怒鳴りたいだけ。 そして 最後に 殴られてあげれば
この地獄の様な時間は そろそろ終わりになることを 私は 学習したのだ。